側弯症とは?患者さんのページ
知っておきたい脊柱側弯症
1.脊柱側弯症(後弯症、前弯症)とはどのような病気か
 脊椎(せぼね)が柱状につながった状態を脊柱(せきちゅう)と呼んでいます。ヒトの脊柱は7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙骨、尾骨で成り立っています(図1)。正常な脊柱を横から見ますと、頚椎は前に、胸椎は後に、また、腰椎は前に向かってゆるやかに弯曲しており、生理的弯曲と呼ばれています。
脊柱1 図1.正常の背骨(脊椎・脊柱) 脊椎がつながって柱のようになった状態を脊柱と呼んでいます。
左:脊柱を前から見ると、ほぼまっすぐな状態が正常で、横に10°以上曲がった状態を脊柱側弯症と呼びます。
右:横(図では左横)から脊柱を見ると、首の部分の脊椎(頚椎)は前方へ弯曲し、背中の部分の脊椎(胸椎)は後方へ弯曲し、腰の部分の脊椎(腰椎)は前方へ弯曲しています。
図2.正常な脊柱レントゲン写真と、脊柱側弯症のレントゲン写真
左:正常の脊柱を後ろから見たレントゲン写真です。
右:脊柱側弯症の脊柱を後ろから見たレントゲン写真です。脊柱が右へ曲がった状態が観察できます。側弯症では多くの場合、脊椎のねじれを伴います。
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 正常の脊柱は前あるいは後ろから見れば、ほぼまっすぐです。これに対して側弯症では、脊柱が横に曲がり、多くの場合は脊柱自体のねじれを伴います(図2)。側弯が進行すると重大な障害がいろいろ生じます。側弯症のうち、大部分は学童期の後半から思春期に発生します。その多くは、早い時期に発見して治療を受ければ、進行してひどくなるのを止められます。しかし、この年齢の子供たち、特に女子は、背中を裸で見せることを母親にでもいやがりますし、この時期には痛みなどの自覚症状がほとんどありませんので、側弯症が発見されることはしばしば遅くなりがちです。側弯症は、ひとたび脊柱がひどく曲がってしまうと、元には戻りません。したがって、側弯症は、弯曲が進行する前に診断して、早いうちに治療を開始することが何にも増して大切です。このことから、学校で行なわれる健康診断や体重測定などの折りに背中の検診を行ない、脊柱側弯症を初期のうちに発見することがきわめて大切です。

 後ろ、あるいは前への弯曲が生理的な範囲を越えて、異常に大きく(強く)なった場合に、後弯症(後ろへの弯曲が異常に大きい状態)や、前弯症(前への弯曲が異常に大きい状態)と呼ばれます。後弯症や前弯症は側弯症と合併して三次元的な弯曲異常になることがしばしばあり、側弯症と同様に早期発見と早期治療が重要です。